愛犬うづし夫と過ごした最後の十日間のこと

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虹の橋に行くほんの数日前のうづし夫。私の膝の上で穏やかな顔。

残された時間を大切に過ごす


父との交代制の24時間介護が始まりました。

まずやったことは、うづの容態をお互いが把握するために、ホワイトボードに記入することです。
おしっこをした時間、ウンチをした時間、吐いた時間、強制飲食させた時間と量。

目もほとんど見えておらず、耳もほぼ聞こえていないけどうづはまだ立とうと足をジタバタさせるので、そうなったら何かの合図です。
たまに「ウオオオン!」と吠えるので、そんな時も何かの合図。
ボケているからまた鳴いてるよ、とは一切思いませんでした。

抱っこしておそとに行き、ダラダラ垂れ流しのヨダレをきれいに拭いてあげます。
オシッコが出たらたくさん褒めてあげて、いっぱい撫でてあげます。

柴犬はとっても綺麗好きだから、どこも汚れたままにならないように気をつけていました。
水で流さなくても良いムース状のシャンプーを使って、強制飲食で汚れた口回りも毎回綺麗にします。

老犬って可愛いんですよ。

ぽや~って顔でこっちを見るんです。
もうあんまり見えていないんだろうに、それでもじーっと見つめてくる。

まんまるの瞳で、すっごく澄んでるんです。

何度も見つめあって、「うづ、可愛いね~」って何度も何度も言いました。
「大好きだよー」って。


介護は大変だけれど、苦にはならなかった


再び私が介護をするようになってからうづの嘔吐がまた少なくなり、先生と相談した結果毎朝の注射をやめることにしました。

末期の癌のコに使うような強いお薬だったので、嘔吐が納まってきたならできるだけ使いたくないということです。
その代わりに飲み薬が処方されました。

勿論固形のものは食べられない状態だったので、すり鉢で潰して粉状にし、それをドロドロのごはんに混ぜてシリンダーで強制飲食させます。

日によってはたくさん(と言っても180mlとかですが)食べてくれることもあり、悪いながらも容態は少し安定してきていました。

相変わらずウンチはなかなか出ず、オシッコも1日1回のときもありました。

父がひとりで介護していたときは、深夜はソファで仮眠するという理由もあり、介護用に購入した床ずれ防止マットにうづを寝せていたのですが、私が来てからは完全に24時間看てあげられるようになったので、うづの大好きだったソファにうづを寝かせることにしました。

最後はいつもの場所で迎えさせてあげたいと思ったからです。

私のいる時間は、オムツも取りました。
きっとうづはオムツなんていらん!と頑固ジジイみたいに思ってたんじゃないかなーと勝手に想像して。
お漏らししちゃったら仕方ないよね。
すぐ綺麗にしてあげるから大丈夫。

私の隣にうづを寝かせ、いつも触っていられるようにしました。
寝たきりになると手足がむくんでくるので、1日に数回マッサージもしてあげます。

歩きたがるうづが、少しでも雪の上に立てるように。
うづは雪が大好きなんです。

力の抜けた手足をモミモミ。
肉球もぎゅうぎゅう揉んであげると、ぽかぽかと暖かくなるのでよく揉んでました。

抱っこは体に負担がかかるからあまり良くないのかも知れませんが、膝の上に乗せて抱いてあげると、呼吸が落ち着いて穏やかになるので、よくそうしていました。

じーっと見つめるうづとたくさん話をしました。

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老犬になっても可愛いうづし夫。子どもみたいな顔してます。

鼻が詰まるので、綿棒で鼻の掃除をして、目薬をさす。
目やにをきれいにしてあげて、うづに頬ずりをする。

苦しそうにしている時間よりも、安らかに眠っていられる時間が増えるように。

それだけを願っていました。

不思議なことに、身体は疲れていても全然苦ではありませんでした。
少し眠っては苦しそうにし始めるうづが、長い時間落ち着いていると本当に嬉しかったし、1分1秒でも長く生きて欲しいと本当に思えました。

10日ほどが過ぎ、うづは少しづつごはんの量が増えてきた頃、とても立派なウンチをしました。
私はもの凄く嬉しくて、
「うづ~!やったね、凄いね、こんなに立派なウンチしたんだねー!!」
と、うづを抱きしめました。

私が介護をしてから、こんなに立派なウンチをしたのは初めてでした。
うづがまだ元気だった頃のような、健康なウンチでした。
早速父にも報告し、二人で大喜びしました。

翌日、うづはまた立派なウンチをしました。
うづはまたひとつ、峠を越えた!
苦しそうにする時間が減ってきていたこともあり、私はそんなふうに思いました。

看取るつもりで帰省しましたが、うづはもう少し頑張れそうだと思った私は、一度千葉に戻ることを決め、うづを抱いて散歩に出かけました。
長時間はうづが辛いと思ったので、家の前の通りをほんの数分。

またお散歩できたらいいねえ。
雪が溶けたら、また行こうねえ。

そう約束して、千葉の自宅に戻りました。


あしたに続きます。

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